卓球の球のものづくり

From : 造形工作師:キッシー



今や破竹の勢いで人気の「卓球」

昔は(今でも?)どこの旅館にも卓球台があり温泉に入ったあとは浴衣で卓球、なんて光景は当たり前でしたよね。


今では、卓球専門のスポットが大人気となっているようですね。


今回はそんな卓球における重要な「球(ピンポン)」にフォーカスしてみたいと思います。




:そもそもなぜ「ピンポン」?



卓球の歴史は浅く、19世紀後半にイギリスで生まれました。雨でテニスが出来なかったため、室内のテーブルの上でテニスのまねごとをしたのが始まりだといわれてます。


これが別名であるテーブルテニスの由来+邦訳の「卓球」でありますが、今日のメインではありません。初めは長い柄のついた革などを張った、バトミントンのようなラケットとコルクの球を使用したいわれています。その後ラケットは短くなり、ゴム製の一枚ラバーを張ったラケットが開発され主流となります。


1926年ドイツ・ベルリンで初めて国際大会が開催。そして国際卓球連盟が設立され、現在は195カ国・地域が加盟しています。


そして「ピンポン」の由来については、1890年英国のジェームス・ギブさんが米国でセルロイド球を見つけて持ち帰ったことから始まります。


ギブさんは、上流階級で当時流行していたバドミントンの前身「バトルドア・アンド・シャトルコック」のラケットを用いてこの球を打ってみたところラケットに当たれば「ピン」、テーブルに弾めば「ポン」という音を出したので、「ping-pong」としてこれを商品登録します。どうやら音が面白いからこの球は売れると確信したようです。


この商品名がそのまま競技名になったとのことです。


:卓球の球のできるまで


卓球の球はセルロイドが原料となっている。


セルロイドは人間が最初につくったプラスチックです。形が作りやすいことや、仕上がりがきれいなことからおもちゃをはじめいろいろなモノに利用されてきました。

しかし発火性があるという性質のため今では卓球の球た楽器の部品などに使われるだけになっています。


卓球の球は板状に加工したセルロイドからつくります。セルロイドの板は綿や硝酸(しょうさん)などの材料を混ぜ、厚い板状にしたものを加熱圧縮して薄い板状に加工したものです。


まずセルロイドの板から直径4cmの円を打ち抜きます。

これをアルコールの液の中に1週間つけて柔らかくした後に、機械で半球の形に変形します。これを2つ組み合わせてひとつの球にするのですが、このとき2つの半球の相性がポイントになります。半球の厚さを1000分の1mm単位で測定し、16のグループに分けて組み合わせたときにバランスのいいモノ同士をペアにします。


ペアが決まったら片方の半球のふちをへこませて合体します。アセトン液という接着液でしっかり接着し約1ヶ月かけてじっくりと乾燥させます。


その後この球をきれいに磨き、球型の型に入れて今度は400℃に加熱します。

すると球の中の空気が膨張してきれいな球型にふくらみます。

最後に仕上げのみがきと検査をして卓球の球の完成となります。



:まとめ


簡単な形状のピンポン球ひとつにとっても、いろんな工程をへてモノができるのですね。「ピン!ポン!」といい音が鳴るのもそのおかげですね。

そんな音をたのしみながら卓球をするのもいいかもしれません。



アースリートデザイン

造形工作師/キッシーの造形デザイン&工作教室

0コメント

  • 1000 / 1000